第五回島清ジュニア文芸賞「奨励賞」散文「有衣とルークの春夏秋冬」その1

ページ番号1002740  更新日 2022年2月15日

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美川小学校六年 山崎紘彰

第一章 プロローグ

「ねぇ・・・・・あ・そ・・…ぼ」
「えっ」

あれはいつのことだったかな……
ぼんやりとしか覚えていない。
わたしが生まれてからすぐにお父さんが捨て犬だったルークを拾ってきて飼いはじめて、わたしがだいたい4才のころだったと思う、お父さんとお母さんが過保護で幼稚園や保育園にもいってなかった。わたしはとてもさびしくて友達は犬のルークしかいなかった。ルークとわたしは友達というよりは姉弟といったほうが似合っていると思う。わたしはいつもさびしさをまぎらわすかのようにいつもルークとおしゃべりをしていた。といってもそれは、人間だけが一方的にしゃべっていて、犬はひまそうにあくびをしているというのではなくて、ルークとわたしは心の中でおしゃべりができるの。
えっ、まだわからない。フーッ、そんな人のために簡単に説明してあげよう。有衣、もう説明はいいから本題にいけだって?それなら話に移るよ。でも、はじめはルークと話せるのは、わたしだけじゃないと思っていた。でも、大きくなるにつれてわたししかルークと話せないことに気づいた。なぜかって言うとねえ。簡単な例がお父さんの前でルークと話をしていると、お父さんは
「有衣、なんでルークと見つめ合ったり、笑い合ったりしてるんだい?」
と言ってくる…はぁーその時のわたしのおどろきようってわかる?わかる人がいて欲しいな。
さてさて、話はもどってルークとわたしはこの出来事やそのほかのいろんなことで確信しちゃった。わたしたちだけがいっしょにおしゃべりできるんだってね。
さて、今から話は始まります。去年のわたし、そして、ルークとの不思議な会話をとくと聞いて下さい。
(ちよっときどっちゃった)
登場人物
安藤有衣……どこにでもいるふつうの女の子まではいかないけれど、元気いっぱい明るい女の子。
ルーク……ちょっと目立ちたがりやで反抗的な犬。有衣とは姉弟みたいなもの。名付け親は有衣のお父さん。名前の由来はチェスが好きだから。
安藤高志……有衣のお父さん。あんまり細かいことを気にしない人、有衣の明るい性格はお父さん似。
安藤桃枝……有衣のお母さん。有衣とルークの関係に少しずつ、気づいてきている。性格は冷静。大学の先生だけあってけっこう勉強にはうるさい。
松中沙樹……物語に登場する人物の中で、一番有衣とルークの関係を知っている。小学校3年の時からの有衣の親友。

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