第六回島清ジュニア文芸賞「散文賞」(小学生の部)「僕のホームステイ・オーストラリア」
湊小学校六年 福村 勇
僕の名前は勇、勇と言う名前になった訳はお父さんが勇気のある子になって欲しいと言う願いを込めてつけたからだ。そのわりには実際、今まですごい勇気をだして何かに取りくんだ事はあっただろうか・・・
六年になった四月のある日、ホームステイ募集の案内が学校で配られた。これを見て、「行きたい!」と思った。そこはオーストラリアのブリスベンだ。僕の頭はきれいな景色やコアラを抱っこしている自分を浮かべた。早速、家に帰ってお母さんに「オーストラリアに行きたい」と言ったら、お母さんは驚いた。しかし「本当に行きたいのなら・・・」とお父さん共々賛成してくれた。そしてここから僕のチャレンジが始まった!
始めは、観光気分だったが、お母さんと説明会に行ったら、学校に通わなくてはならない、泊まる所は民家、日本の常識はオーストラリアの非常識に繋がる事がいくつかあった。その一つとしてお風呂やトイレは日本では常にドアは閉めておくが、オーストラリアでは使用中以外は?くらいドアを開けておかなければいけない等、と他にもあった。そして帰り道こう思った「僕の考えは甘かった」でも自分一人で親に頼らず二週間生活するチャンスだ!とプラス思考に考えた。
まずパスポート申請に行った。申請書類には色々記入しないといけないが、結局はお母さんにほとんど書いてもらったし、ホームステイ先の手紙はもちろん英語で書かなくてはならないが、自分一人では無理だ。そこでパソコンの翻訳機能や辞書を使って調べたり、英語の先生のキャロソンさんに聞いてなんとか書けた。でもまだまだ準備する資料がある。ミニアルバム、家族や日本の紹介、さよならパーティでの出し物の準備など結局はお母さんに手伝ってもらいようやく出来た。
いよいよ出発の朝。僕はワクワクした。スーツケースの中身を最終確認して家を出た。そして小松インターに着きお母さんと別れた。関西空港へ向かうバスにはブリスベンでホームステイに参加する石川県、福井県の小中学生が32人と付き添いの先生が3人。オーストラリアに向けて出発だ。ここからは家族の手助けなく、自分の責任で行動しなくてはならない。機内ではトランプをするか、ビデオを見るか寝るかで翌日やっとブリスベンに着いた。第一印象は日本とはちがう景色にやっぱり今、オーストラリアにいるんだと改めて実感した。そして夕方ホストファミリーとの対面!とても緊張した。スター家でお父さんのイアン、お母さんのカレン、子供は10才の男の子のキャメロンと4才の女の子カイラだった。この人達が二週間お世話になる僕のブリスベンの家族だ。忘れてたけど犬のジャスパーと猫(名前は忘れた)もいた。
ブリスベンでの生活は平日に学校に通い、オーストラリアについて学んだり、英語を教えてもらったり、現地の小学生と交流したりと、色々な事を学んだ。一番楽しく苦労したのは、休み時間での現地の小学生とサッカーをしたりして遊んだ事だ。なぜなら体を動かしてる時は言葉がわからなくてもなんとかなるが、普通に会話をしようにも英語がわからず困ったが、とりあえず黙っているのもいけないので、ジェスチャーを使ったり、「イエス」を連発してた。週末は海に行ったり、ショッピングや動物園にも連れていってもらい楽しかった。特に心に残った事は、ラクダに乗った事や、バーベキューをした事だ。
オーストラリアの食事は朝食はほぼコーンフレークで、三日目ぐらいまでは、おいしいと思ったが、さすがにそれ以降は飽きてきた。昼食はホストマザーがお弁当を作ってくれた。中身はチーズサンドとリンゴかバナナとヨーグルトでなぜかお菓子をいつも多く持たせてくれた。オーストラリアの昼食では、誰もがお菓子をたくさん食べていたのが、不思議だった。夕食はチキンが多く、野菜いためやサラダと時々タイ米のごはんやパンが付いていた。やはり日本の食事の方がおいしいと思ったが、ホストマザーは気を使って焼き鳥や中華料理も作ってくれたのでうれしかった。
そしてあっという間の二週間が過ぎた。お別れの日、一番お世話になったカレン、いつも気を使ってくれたイアン、家でいつも遊んだキャメロン、泣き虫のカイラの四人と握手した。僕は一生この家族の事オーストラリアの事を忘れないだろう。このホームステイで僕は勇気を出して色々な事にチャレンジ出来たし、これからもこの体験を活かして何でも前向きに取りくんでいこうと思った。
最後にこのホームステイに参加させてくれた家族、スター家のみなさん、一緒に行った友人や先生に対して、感謝の気持ちを忘れない様にしたいと思う。
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