第六回島清ジュニア文芸賞「散文賞」(中学生の部)「夏と空と自転車と」その3

ページ番号1002729  更新日 2022年2月15日

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美川中学校一年 居村理美

ハッキリ言ってなんのトラブルもなく、私達は学校を抜け出した。
「あー今日はなんかスムーズだったねぇ。」
あずみが校門の前で背伸びをしながら言う。
「まね。でもいつもこんなもんでしょ。」
「アハハハ。」
そんなことを言って歩く。とりあえず今日は街をぶらぶらすることにした。暑い。日光がうざい。とか考えながらしばらく歩くと、あるコトに気がついた。
「あー!!チャリ!!」そうだ自転車ガッコに置いてきた。
「あッヤベッ!!ホントだ!!かなりバカ!?」
私達は急いで学校の方へと戻った。

今、自転車置き場。よし、教員に見つかることなくいけそうだ。と、油断してたら。
「オイ。君たち何してんの?」って肩たたかれた。ア───・・・。
見つかりました。一番嫌いな教員に。
教員にたたかれたところがキモチワルイ。
まぁそんなことより私達は今、職員室。前には教員がいます。
「なんで君たちはあんな所にいたんですか?」
ガッコ抜けようとしてました。言えるワケねー。すると・・・・・
「なんかぁ、海パンのおすもうさんがぁ、教室から見える道路でぇ、カエルのお面つけてたぁ。チンピラにぃ、リンチうけてたんですよぉ、そしたらぁ、頭にぃ、ガムテープむちゃくちゃつけたぁ、男の人が現れてぇ、おすもうさんをぉ、助けたんですよぉ。そのガムテープのぉ、男の人がぁ、私の生き別れの兄だったんですぅ。」
あずみの大うそがあずみの口から飛び出す。
私は笑いをこらえんのに必死。教員は顔面真っ赤にして、もうすぐキレる5秒前。
あ、キレた。教員口からドナリゴエ。
あーうるさい。私はあずみに目配せした。あずみも分かってるぽい。3・・2・・1・・ゼロ!!
私とあずみは職員室を飛び出した。
「コラ!!お前らどこ行く!!」
うわー。来たよ。
「ガムテの男がリンチに合ってるんで助けて来ます!!!」
私達はそう言って、階段をかけ下りた。フハハハハ。教員もさすがに私達の速さにはついてこれまい。職員室2階で良かった。早く玄関についた。あーもう内ばきとか別に良いから。そんなん人生に関係あんの?ナイ!!
自転車置き場についた。Myチャリにまたがっていざ出発!!
急げぇ────!!!チクショー。なんで今日はこんなに体力使うんだ。バカヤロー。
そんな事を思いながらこいだ。
もうとっくの昔に教員の姿は見えなかったのにネ。

「ハァー・・。疲れた・・・。」
今、私達がいる場所は学校から1kmはなれたカフェ。制服のまんまで堂々と紅茶を飲んでる私達は他の客にどのように思われているだろう。
「いやー。アレはウケたべ。あの教員の顔!!」
「アハハ。てか私のうそスゴかったっしょ。」
「うん。え、あれって即興?」
「まね。でもカエルのチンピラはマジで存在したから。」
「ギャハハハハハ!!あんたマジヤバイから!!」
他愛もないおしゃべりをしながら紅茶を口に運ぶ。
「よーし。そろそろ出るかな。」そう言ってあずみが席を立った。
「ん。」私もカップに残った紅茶を口に流しこんで席を立った。お金をはらって店をでる。
「ねぇ、今日ここ行きたい。」
あずみがカバンからなにやらファッション誌を出そうとしている。
「んー?ドコォ?」
そう言ってふりむくとあずみがファッション誌のあるページを指さしてる。あずみが指さした所には、オシャレな洋服店の写真。大きなショーウィンドウにはピンクのワンピースを着たマネキンが立っている。
「ホワイトフラワー?」
「そ。今、中高生に人気のブランド。ホラうちのクラスにも持ってる子けっこういるじゃん。」
「あー。アレか!!」
思い出した。よくショップバックを持ってる子見かける。少し大きめのビニールバックにポップな字で「white flower」って書いてある。バックには白い花。
「私、あそこのブランドあんま好きじゃないんだけどなぁー・・・。」
「てかミキ、ブランドのほとんど嫌いじゃん。」
「まーねぇー。」
そう言いながら、自転車で道を進んでいく。道路にはたくさんの車。真上にはビル。かと思えば、道にいきなり田んぼ。中途はんぱな都会。しばらく行けば一面田んぼの風景が広がるだろう。とするともう田舎だね。
ホワイトフラワーの店はここからそう遠くない。多分十分くらいで着くと思う。
そんな時私の視界にある物が入ってきた。
「あ!!」
あれはその夢に出てきた白い花の木。
「何?どうしたの、ミキ」
あずみがこっちに近づいてくる。
「あー、ちょっといい?」
「うん?なんかよく分かんないけどいいよ?」
「じゃ、ちょっと私についてきて。すぐ終わるし。」なんでそんな事を言ったかは謎。でも私たちはその木に近づいていった。

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