暁烏敏賞 昭和60年第2部門梗概「第二回所沢サマースクール 高校生ボランティアの受け入れを通して」

ページ番号1002678  更新日 2022年2月15日

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写真:暁烏敏像

第1回暁烏敏賞入選論文梗概

第2部門:【青少年の健全育成に関する論文または実践記録・提言】

  • 論文題名 「第二回所沢サマースクール 高校生ボランティアの受け入れを通じて」
  • 氏名 和田 明広
  • 年齢 34歳
  • 住所 新潟県上越市在住
  • 職業 小学校教諭

論文概要

現在、在学青少年のさまざまな社会教育活動参加が、大きくとり上げられている。そして、その実践も各地で着実に積み上げられている。しかし、その実践はハード面に示唆を受けることが多く、現場で実際に役立つものは多いとは言えない。例えば、どのように高校生を扱い受け入れていくのか。又、その受け入れの時にどんな点に留意すればよいか。と言った、ソフト部門はまだ確立できていないように思う。

本論は、民間団体が初めて高校生ボランティアを受け入れた実践の中で、ソフト面として見い出したことを、まとめてみたものである。以下四点ほど書き出してみたい。

まず第一点は、当然のことではあるが、彼等をまず一人前の指導者として相手の人格を尊重する、基本的な立場に立つことである。彼等は、子どものよき理解者であり保護者である。第二点は、彼等を我々大人が作ったスケジュールの役割を遂行する部分とは考えてはならない、ということである。彼等を一つの組織の中の歯車として考えてはならない。彼等はいろいろな可能性を持っている。その力を引き出し、我々大人の計画に主体的に参加させ実践を進めるべきである。やらせることからは何も生まれてこない。第三点は、高校生は、小学生−高校生−大人というたての関係の中に位置付けられる、ということである。小学生から見られることで、又大人を見ることで自分を確かめ、自分の存在をはっきりと認めていく。特に、この年下の者に期待され認められているということをしっかりとおさえたい。自分の存在を明確に把握した彼等は、自分達のなすべきことを実行する。第四点は、彼等同士の横の関係を作り出すように配慮していくことである。同じ目的にむかった時の連帯感から生まれる力はすばらしい。

以上述べたことに若干の補足をしてまとめとしたい。高校生ボランティアの受け入れ舞台になった「所沢サマースクール」とは、昭和59年に市内地域子ども会育成会役員を中心に組織を作り、小学6年生150名を対象にして5泊6日の合宿生活を行ったものである。その生活は自然の中、子どもたちの自主性を尊重し、できるだけ規制はしない方向を目指した。昭和60年度は、前回の反省から行政とタイアップし、高校生ボランティア50名の参加を得た。期間も5泊6日を2クール、計10泊11日。市内小学生200名を対象に行った。本論はその実践記録である。

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