暁烏敏賞 平成5年第1部門梗概「義理と人情 日本文学の普遍的価値」

ページ番号1002631  更新日 2022年2月15日

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写真:暁烏敏像

第9回暁烏敏賞入選論文梗概

第1部門:【哲学・思想に関する論文】

  • 論文題名 「義理と人情 日本文学の普遍的価値」
  • 氏名 吉永 慎二郎
  • 年齢 44歳
  • 住所 秋田県秋田市在住
  • 職業 大学助教授

論文概要

ドナルド・キーン氏の「近松の文学は江戸期という特殊日本的な義理の世界を描いたもので文学としての普遍性がない」という見解に対し、近松の普遍的価値について新たな見解を提示したものである。

文学の普遍性とは、異文化の人々にそのまま理解し得るというレベルで論ぜられるべきものではなく、その文学が背景として抱える固有の文化において、普遍的に内在するテーマを巧まずして表現するという点にこそ求めらるべきである。近松の有名な心中ものの作品を通じ「義理と人情の葛藤」という世界こそが、日本文化に内在する二元的構造、外来的なるものと土着的なるものという構造を、江戸期的特殊性を通して普遍的に表現し得ていることを、中国文学との対照などを通して明らかにしている。

さらに「義理と人情の葛藤」としてあらわれる日本的な精神を、文学という方法において体現し得ているという点で、近松の作品は日本文学の普遍的価値を体現し得たものと言えることと文学としての普遍性をも獲得し得ていることを論じている。

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