暁烏敏賞 平成19年第1部門梗概「自然に対する『責任の感情』の形成を担うものとしての自然保護教育」

ページ番号1002549  更新日 2022年2月15日

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第23回暁烏敏賞入選論文

第1部門:【哲学・思想に関する論文】

写真:火焔様式楽人像

  • 論文題名 自然に対する『責任の感情』の形成を担うものとしての自然保護教育 H・ヨナスの思想に基づく自然保護教育の基礎付けとその応用の試み
  • 氏名 宮本 佳範
  • 住所 豊田市在住
  • 職業 名古屋市立大学大学院博士後期課程

論文概要

現在、自然観察や自然体験といった活動が自然保護教育として広く行われている。それらの中には、理科教育の一貫としての自然学習やレジャーとして自然とふれあう場合と同じような活動も多くみられる。自然保護教育の独自性とは何なのか。自然との共生の必要性が叫ばれ、いたるところで様々な自然保護教育(環境教育)を称する活動が行われている今こそ、あらためて自然保護教育の担うべき独自の内容、その理論的な裏付けについて考えてみる必要があるのではないだろうか。
そこで、本稿では、はじめに自然保護教育には“環境倫理”による基礎付けが必要であることを述べた。それは自然保護教育を特徴付けるものであり、理科教育やレジャーとしての活動と差異化する要素となるものである。しかし、基本的な環境倫理に関する論点である「自然を保護する理由」でさえも、環境倫理学では人間中心主義と人間非中心主義の対立が存在している。人間中心主義を否定する流れとも言われるが、人間非中心主義に基づくことは現実的に不可能とさえ思われる側面もある。これでは、自然保護教育を基礎付けるうえで有効な理論となりえない。そこで、H・ヨナスの“責任の理論”に注目した。
ヨナスの責任の理論の利点は、自然の内在的価値を認めつつも、自然に対する責任の担い手として人間の存在を第一に肯定できることである。それにより、人間中心主義と人間非中心主義の対立を回避し、自然保護教育を基礎付けるうえで現実的に有効な視点を提供できるのである。では、責任の理論に基づいた自然保護教育とは何を行えばよいのか。ヨナスは、“自然に対する「道徳的行為」をいかに導くか”に関して論じており、その内容に基づき、ヨナスの思想を応用した自然保護教育の実践について考察した。

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