松陽小(感性のびのび 心があたたまる話集)

ページ番号1002153  更新日 2022年2月8日

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第一話 君たちはすごいことをやったんだよ

指揮者の橘さんはこう評価して下さった。
その言葉の意味をしっかり考えてみたい。

交響楽団の公演前には、ずっとお昼の放送で全校が一斉に「ビリーブ」を聴いてイメージトレーニングをしてきた。さらに高学年の私たちは、直前一週間、毎朝朝練習で「ビリーブ」の低音部の特訓に加えて「校歌」も練習してきた。ピアノ伴奏とはいえ、声が体育館に響き渡るように、また一生懸命に練習した後の充実感達成感を実感できるようにと厳しい指導が続けられた。
そのお陰で、私たちの耳にも、歌声は日を追う毎に確かに変わっていくのが分かった。それが、本公演ではフルオーケストラの伴奏で、実に気持ち良く楽しい思いで歌い切ることができたのである。指揮者の橘さんも楽団の人たちも私たちを応援するかのように、全身で演奏して下さった。そのハーモニーの心地良さが、聴衆の感動を呼び、心温まるメッセージもいただくことができた。
先生にその中の一つを紹介していただいた。

「私は、演奏はもちろんのこと、子どもたちが歌った『校歌』と『ビリーブ』がとても素晴らしく、心に残っております。まるで少年少女合唱団が歌うような優しく丁寧で美しいハーモニーでしたからとても驚きましたし、感動致しました。」
私は嬉しいと思った。体育館での厳しい練習を積み重ねてきたからこそ、本番ではこんなに気持ちよく歌うことができたのだ。そればかりか、本公演を聴きに来て下さった大人の人に感動してもらうことまでできたのだ。

私は、橘さんの言葉の意味が少し分かったような気がする。指導の先生がいつも話して下さった
「指揮者の呼吸を感じ、息を合わせる。
響きを合わせる。
素晴らしい音楽会を創り上げるという思いを合わせる」
という三つの言葉を改めて思い出していた。
私たちは音楽の力を借りて、一つになることのすばらしさと、本当の楽しみを味わうことができた気がした。それはとても貴重な体験に違いなかった。
「君たちはすごいことをやったんだよ。」
これは最高のほめ言葉ではないのだろうか。

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第二話 いつも私たちのためにありがとう

みなさんは、ベルマーク収集がどのように行われているか知っていますか。
私たちは、ふとしたことからその苦労を知ることができました。そのきっかけになったのが、先生です。私たちの先生は、今年ベルマーク収集の担当をしています。毎月一日、収集日に集められたベルマークを、担当のPTAの方が仕分けをして、種類ごとにまとめて点数を数えているそうです。一学期は一度も私たちの手を通らずに、PTAの方の手で順調に仕分けがなされていました。
ところが、九月の運動会前に一度だけ、仕分け作業がなされないまま、ベルマークは大量に翌月へ持ち越されようとしていたのです。担任の先生がどうしようか困っていることを聞いて、私たちは何人かで手伝うことを先生に話しました。
いざ作業を始めると、なかなか大変でした。数あるベルマークの中から種類ごとに分類するだけでもたくさんの時間がかかりました。長休み、昼休みなど使える時間は全て使って、友だちと一緒に必死で仕分けをしました。私たちはこうして友だちとしゃべりながらできるけれど、PTAの方は家で一人で学校のために作業に当たっているのかと思うと、ちょっと大変だなと思いました。
作業が進んでくると、残りが見えてきます。「ゴールは近い」とみんなで声かけあって、仕分けを続けました。この作業が終わったときは、思わず「やったー」とみんなで喜び合ったものです。忙しい先生も、手伝ってくれて一緒に喜んで下さいました。そして、
「みんな、ありがとう。」
と声をかけて下さいました。私は、これまで続けてこられたPTAの方に「いつもベルマークの作業に当たって下さり、ありがとうございます」と心の中で言っていました。PTAの方、
「いつも私たちのためにありがとう。」

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