傳馬の御印
白山市指定有形文化財 古文書
傳馬の御印(てんまのごいん)
〔所在地〕白山市西新町168番地1 白山市立博物館
〔所有者〕水島町内会
〔員数〕1通
〔材質〕檀紙、裏打、包封
〔寸法〕縦34.6cm、横56.1cm
〔年代〕慶長20年(1615)
〔指定日〕平成5年12月7日
江戸時代、街道の各宿駅に備えられ公用の輸送に使用した馬を傳馬(伝馬、てんま)といい、現白山市内にも4ヶ所の宿駅が設けられていました。この文書は、慶長20年(1615)に加賀藩から宿駅であった水嶋村(現白山市水島町)にあてられた命令書で、文書の最初に朱印が捺されています。内容は「藩内で伝馬や人足を使用する際は朱印が必要となるため、照合用としてこの印影を渡す。これからはこの朱印が無いまま利用しようとする者が現れたら、村でその者を拘束し、藩へ差し出すように。」というものです。公用であれば無料で人足や伝馬を利用できたため、この制度を濫用する武士があったことから、その制限策として各宿駅に配布されたものです。現在白山市にはこの1通のみが確認されています。翻刻文は以下の通りです。
宿送人足傳馬之御印
(朱印)
御分国中宿送之人足傳馬之事、此御朱印以可被仰遣旨就御諚、見合可申ため御印被遣置候
自今以後猥ニ申付族有之者、為村中搦揚可差上旨、致仰出候条、可成其意者也
慶長弐拾年三月五日 横山々城守(花押)・本多安房守(花押)
水嶋村肝煎・惣百姓中
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