移住者の声Vol.18 波佐谷 信道さん、波佐谷 阿弥子さん

ページ番号1007777  更新日 2022年4月21日

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白山ろく地域で カフェ
「SENAMI cafe」をオープン


東京~京都から地元白山市へUターン
九州~京都の暮らしを経て白山市へIターン

(2022年3月18日 取材)

白山ろく地域で カフェ
「SENAMI cafe」をオープン


波佐谷 信道(はさたに のぶみち)さん 石川県白山市出身
波佐谷 阿弥子(はさたに あやこ)さん 九州出身

 


2019年 白山市に定住

実家に戻るために信道さんはUターンしましたが、地域を盛り上げることに関心があったそうですね?

信道さん:白山ろく地域を盛り上げるために自分に何かできることはないか以前から考えていました。そんな時に、瀬波を訪ねる機会があり、地域の方に話をしたところ、瀬波の空き家を紹介してくださいました。古いお家でしたが、太い立派なハリを見て、この家なら自分たちで手を加えれば、お店を開くことができるかもしれないと思いました。紹介されてから決意、開店に至るまでは早く、開店に向けてわずか半年ほどで準備をしました。

写真:湯浦夫婦2

以前の居住地とのギャップは?

信道さん:自然に囲まれた生活はとても魅力的です。インターネット環境さえ整っていれば田舎でも不便に感じません。スーパーまで距離がありますが、以前住んでいたところでは歩いて30分のところを、車で30分になっただけのことなので、大して大きな違いがあるとは思っていません。
阿弥子さん:以前住んでいたところは観光地化しているところで、子どもを自由に遊ばせる場所が十分にありませんでした。公園などにはたくさんの人が集まり、周りに気を遣わなければいけませんでした。ここでは人が集まることは考える必要もなく、コロナ禍ということですが、さほど気にせず過ごすことができます。自然の中で子どもをものびのびと遊ばせられることがとても嬉しいです。

写真:湯浦勇規さん

カフェの特徴は?

信道さん:非日常を感じられるような、都会にない空間を味わってもらいたいです。川のせせらぎが聞こえる自然に囲まれた中で、ボーっとできる場所になってくれたらと思っています。また、子どもがのびのびできるカフェは少ないと思うので、子ども連れのお客さんもくつろげるお店にしたいと思っています。
阿弥子さん:おしゃれなカフェだとどうしても子ども連れで行くのに抵抗がある方も多いですし、私自身、そういう場所で子どもに「お行儀よくしていなさい」と言うのがしんどかったんです。ファミリー世帯の方も楽しめる空間にしたいですね。おしゃれなインテリアも子どもの手が届かないようなところに設置しています。

写真:かまくら

改修について、こだわりのポイントはありますか?

信道さん:豪雪地域ならではの建築様式で、良質な木材を使っている建物であること、大きなハリがあることが特徴です。地域の伝統的な建築文化も大切にしたいので、そういった骨組みは残しつつ、好みの内装となるよう改修しました。
阿弥子さん:アンティークな照明や雑貨を趣味で集めていたこともあり、店内にたくさん使用しました。古民家とアンティークはすごくマッチしていて、フランスの民家と似た雰囲気も感じられると思います。

写真:石川線

写真:夕日

改修するうえで大変だと感じることは何ですか?

信道さん:もともとDIYの経験と知識があったため、楽しく改修作業をすることができました。自分たちの好みのお店に仕上げることができるのはDIYならではです。

写真:雪原

開店に向けて大変だと感じたことは何ですか?

信道さん:白山ろく出身ではあるけれど、同じ集落ではないので外から来た人間と同じです。だから、地域の方に受け入れられるかということに不安はありました。地域おこしなどをする方から、田舎は閉鎖的で話が通じない人が多い、地元の方とのトラブルが怖いといった話を聞いたこともありました。しかし、地域の方に紹介いただいたという経緯と、地元の方の協力的なお心遣いのおかげで、心配するようなことは全くありませんでした。
阿弥子さん:積雪が多い時期にこちらに来たので、毎日雪をどかすのに苦労していたのですが、地域の方に声をかけてもらったり、手伝ってもらったり、とてもありがたく温かい気持ちになりました。

積雪の様子

瀬波でお店を開いた決め手は何ですか。

信道さん:地域の魅力を発信している方に声をかけてもらったのがきっかけです。ほかの場所も候補にありましたが、紹介していただいた空き家が人通りのある目に入りやすいところで、お店をするにはとても良い立地だったので瀬波にきめました。地域のみなさんも、地域に人を呼ぼうと活動している方が多く、私たちがお店を開くことを応援してくださる方ばかりでした。また、もともと渓流釣りが好きで、瀬波の地域には何度も訪れたことがあり、瀬波川の水や川の質の良さも知っていたので、とても愛着がありました。

起業にあたって受けた支援は何ですか?

白山市の空き家改修補助金制度、起業家支援補助金交付制度、石川県のいしかわ里山振興ファンドを利用予定です。

白山市の好きなもの、好きなことなどあれば教えてください。

阿弥子さん:白山市に来て初めて「丸いも」を食べました。擂った丸いもをお味噌汁に入れて食べると本当に美味しくて、びっくりしました。それと、白山ろくの地域は霧が多くて、自分の住む環境に靄がかかっているのがとても新鮮に感じます。都会では見られない幻想的な景色にはしゃいだりもしました。
信道さん:渓流釣りが好きです。実は白山市には県外など遠方からも釣り人が訪れるほど、渓流釣りに適した秘境の地がたくさんあります。白山から流れる綺麗な水のおかげですね。地元の方に教えていただき、イワナなどの川魚を釣るのが楽しいです。

写真:湯浦夫婦3

今後の目標について教えてください。

信道さん:自然に囲まれて、日常と違う空間でのんびりくつろげる場所を提供したいです。子どもを連れておしゃれなカフェに行くことに抵抗がある方も、ここではゆっくり過ごせるカフェにしたいです。
また、カフェだけでなく、瀬波の地域の方と連携しながら、何か産業になることができないかと考えています。自分たちの手でカフェというおしゃれな空間を作ることができました。おしゃれな空間は価値のある場所になります。価値のある場所には人を呼ぶことができます。きっかけを作ることで、さらに人が集まる場所になると思っています。
阿弥子さん:瀬波という地域は山で囲まれていて、自然が身近にある素敵なところです。山の中のたくさん絡まる蔦を地元の人は邪魔だと言っていたけれど、私はそうは思いませんでした。リース作りに最適な蔦だったからです。さらに、瀬波の地域には、くるみの木がたくさんあるんです。誰にも採られることなく転がっているのですが、加工をすれば色々な使い道があるはずです。体験教室をしたり、ものづくりをしたり。活用できていない資源をうまく活用し、提案することができればと思っています。田舎でもおしゃれな暮らしができるんだ、ということを発信できたらいいなと思っています。のんびり自然に囲まれながら、人が集う空間を作っていきたいです。

写真:田んぼと虹

(取材日:2022年3月18日)

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