移住者の声Vol.13 田邊 絵夢さん、前田 礼菜さん、大沼 明香里さん

ページ番号1002948  更新日 2022年4月27日

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緑のふるさと協力隊をきっかけに白峰へIターン

埼玉県さいたま市、福岡県福岡市、東京都東大和市から白山市へIターン
白山ろく地域(白峰)在住
(2020年6月23日 取材)

写真:田邊さん、前田さん、大沼さん

緑のふるさと協力隊をきっかけに白峰へIターン


田邊 絵夢(たなべ・えむ)さん 埼玉県さいたま市出身
前田 礼菜(まえだ・れいな)さん 福岡県福岡市出身
大沼 明香里(おおぬま・あかり)さん 東京都東大和市出身

  • 2017年 緑のふるさと協力隊として白峰で活動(田邊 絵夢さん)
  • 2018年 緑のふるさと協力隊として白峰で活動(前田 礼菜さん)
  • 2020年 現在緑のふるさと協力隊として白峰で活動中(大沼明香里さん)

緑のふるさと協力隊について

NPO法人地域緑化センターが主催する、農山村での活動や暮らしに興味のある若者が、農山村で暮らしながら地域をお手伝いする、1年間の農山村貢献活動。
白山市白峰地域では、地域の施設(雪だるまカフェ、菜さい、総湯、美杉の郷、高山植物園等)のスタッフとしての勤務や、地域イベントのお手伝いを主に行っています。

「緑のふるさと協力隊」に参加したきっかけは?

絵夢:ものごころついたときから、人混みや都会の雰囲気が肌に合わないなと思っていて、自然がたくさんあるところに住みたいという思いを持っていました。大学2年生のときに偶然協力隊のポスターが目に入り、これだ!と思い参加を決めました。周囲に協力隊に参加する人はいませんでしたが、不安はあまり感じませんでした。

礼菜:もともと古民家に住みたいと思っていて、県外の古民家を訪ねたときに、所有者の方が緑のふるさと協力隊のOGでした。その方の紹介で協力隊に参加することになりました。雪が降る地域に関わりたかったので、白峰に来ることができてよかったです。

明香里:都会では、ファミレスの一人席でご飯を食べたり、電車でスマホを見ている人が多いことは当たり前でした。そんな生活の中で、もっと人とのつながりを感じたい、窮屈な環境から抜け出してもっと生き生きと自分の人生を送りたいと思うようになりました。そのような思いをきっかけに協力隊に参加し、白峰に来ることになりました。

写真:さいさい前の前田さん
お食事処 菜さい 前

白山市を初めて訪れたのはいつですか?そのときの印象は?

3人:白山市に来たのは、緑のふるさと協力隊としての参加が初めてです。

明香里:Googleマップで調べて、すごく山の中にある集落だ…と思ったのが印象に残っています。地元では徒歩3分圏内にコンビニや駅があったので、まず思ったのが、買い物ってどこでするんだろう…ということでしたね(笑)。実際に白峰に来てみると、思いのほか家が並んでいて、お店もあって。田舎といえば離れたところにぽつんと家があるイメージだったので、どうやって地域の人とつながろうと思っていたのですが、そんな心配はいりませんでした。

絵夢:私も、田んぼや畑が広々とあって、家がぽつんぽつんとある、そんな田舎を想像していましたが、そうではありませんでした。家々がたくさん並んでいて、「街」だなと思いました。

明香里:あと、白峰の人は、よく話しかけてくれるという印象があります。「今日何しとったん?」と聞かれて自分が少ししか返していないのに、白峰の人たちは、「今日はあれして、これして…」とずーっと話が続く。それが心地よくて、会話を楽しめます。人とのコミュニケーションが当たり前にある生活を改めて感じています。

写真:田邊さん、大沼さん

写真:まちなみ
白峰のまちなみ

移住するにあたって、不安や困ったことはありましたか?

礼菜:カメムシが苦手です(笑)。福岡にもいましたが、ここのカメムシより一回り小さくて緑色でした。家の中が外より暖かいからか、家に侵入してくるのが嫌です。苦手と言っていられないので、奮闘しながら、退治しています(笑)。

絵夢:私は、カメムシはけっこう大丈夫ですね。一度にたくさん出るとちょっと厄介ですが、1匹出るくらいだったらかわいいなと思います(笑)。白峰で心配される雪ですが、すごくたくさん降った年を経験しました。でも、別世界のような幻想的な雪景色で楽しかったです。ほかの地域にはない特別なものですね。

礼菜:白峰の雪景色は特にきれいだと思います。朝のとても晴れていて、気温が下がって空気がきーんと冷えているときの雪景色は本当に素敵です。

絵夢:私が不安だったことは、人付き合いです。もともと人付き合いが苦手で、学校のクラスでもなじむのが苦手だったので、なるべく人と関わらないで済むところに行きたいと思っていました。田舎は人との関わりが薄いイメージがあったので、田舎へ行けば大丈夫、なんて思っていたのですが、協力隊の事前研修で「田舎は人との繋がりが濃い」と聞いてびっくり。戸惑いを隠せませんでした。ですが、実際に来てみると、みんなすごく仲良くしてくれて、地域の人たちも程よく関わってくれて、安心しました。白峰に来て、苦手な人付き合いも治ってきたかもしれません。

礼菜:私も人付き合いは苦手でした。でも、白峰ではそういったことを意識せず過ごすことができますね。

写真:前田さん

写真:雪景色
白峰の雪景色

以前の居住地と比べて生活面でのギャップを感じましたか?

礼菜:以前住んでいたところが不便なところで、コンビニまで歩いて40分くらい、街中まではバスと地下鉄を乗り継がないと行けませんでした。白山市の白山ろく地域とそう変わらないです。むしろさらに不便なところだったかもしれません(笑)。

絵夢:学生時代を過ごした函館では、近くを市電が通る学生マンションに住んでいて、いつもガヤガヤしていました。白峰では、鳥の鳴き声や川の流れる音で目覚めるのですごく幸せです。人間関係も、学生マンションに住んでいた頃は周りに誰が住んでいるのかわからないような環境でしたが、白峰では、みんなが知り合いで、家族のような関係がすごく新鮮です。心が温まる感じがします。

写真:田邊さん

白峰で楽しんでいることは何ですか?

絵夢:畑をしたり、近所の家でお茶したり、おしゃべりしたりしています。田舎のおばあちゃんみたいな生活ですね(笑)。以前から畑はしたいと思っていたので、始めることができてよかったです。全くの初心者なので、もちろんはじめは大変でした。でも、周りの地域の方がいろいろと教えてくれて、すごくありがたいです。

礼菜:最近だと、連休前後に山菜取りにいきました。秋は栗拾いに行きましたし、焼き畑も体験しました。春先には水芭蕉を見に行きました。すぐ近くに楽しめる山があるので好きです。

明香里:4月半ばに白峰に来たものの、新型コロナウイルスの影響で2週間自宅待機でずっと家にいなければなりませんでした。でもそれ以降、外に出なかった日は1日もありません。ヨモギ採りに行ったり、地元のNPOから頼まれたことを手伝ったり、頼まれたことのつながりで別の所に呼んでもらったりして、何かと外に出てばかりです。少し時間があれば、近所にコーヒーを飲みに行ったり、何かお手伝いすることがないか声をかけています。

写真:大沼さん

写真:大根をもつ田邊さん
畑作業
写真:水芭蕉を見る前田さん
水芭蕉

移住を考えている人に向けてメッセージ

絵夢:大学に入ってすぐに就職ガイダンスがありました。大学で4年間過ごして就活して就職、みたいな流れが世間一般的にあると思います。その流れにもやもやして、思い切って休学して白峰に来てみたら、新しい生き方があって。こういう生き方もあるのだと思えました。広い視野をもって自分の生き方を考えることは大事だと思います。

明香里:移住は急に思い立ったことではなく、今のままでいいのかなとか、違うところで生活してみたいとかっていう思いがくすぶっていました。友達にも、今の仕事に不満があるけど、立場を考えると抜け出せないとか、引っ越したいけど彼氏が…とか、いろいろな事情を抱えている人がいます。だけど、飛び出してしまえば意外と楽しい生活ができるかもっていうことを伝えたいですね。思い悩まずに行動してみたら案外なんとかなる、みたいなところはあると思います。
そのためのきっかけは必要かもしれません。私は、協力隊というきっかけがあって移住に踏み切ることができました。頭の中で考えていたぼんやりとしたものに挑戦するための確かなツールが見つかったときは嬉しかったです。きっかけを逃さずチャレンジすることが移住への一歩だと思います。

礼菜:移住すると決めたら、行く前の下調べはもちろん大事ですが、ドライブがてら下見をすることで得るものもたくさんあります。できれば地域に移住する前に、そこに顔馴染みの人を作っておくとスタートがよりスムーズになるかもしれません。そのためにも、地域のいろんな所に顔を出して、挨拶することが一番大切だと思います。

写真:雪だるまカフェ

(取材日:2020年6月23日)

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