移住者の声Vol.3 長田 富士子さん

ページ番号1002937  更新日 2022年2月8日

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ご夫婦で白山ろくへIターン。
ジビエカフェ、獣肉解体処理施設、女性ハンター団体の設立など、多彩な活動を展開。

金沢市から白山市へIターン
白山ろく地域(河内)在住
※現在は能登方面で活動されています
(2016年12月19日 取材)

写真:長田 富士子さん

ご夫婦で白山ろくへIターン。
ジビエカフェ、獣肉解体処理施設、女性ハンター団体の設立など、多彩な活動を展開。

※現在は能登方面で活動されています。


長田 富士子(ながた・ふじこ)さん 福井市出身

写真:cafe goes

  • 2012年 金沢市出身のご主人・泉さんとともに河内町下折(そそり)に移住。革製品の「CRAFT WORKS ER」を設立。
  • 2016年 河内町江津(ごうづ)にジビエ料理・革細工のお店「cafe goes」をオープン。下折には、獣肉解体処理施設「ハンターベースジャパン」、自然体験施設「はじまりの村」をオープン。ご夫婦で仲良く運営。
    さらに、出張革細工教室や料理教室、講演会活動などにフル回転しているほか、女性ハンター団体「狩女の会」の代表を務めるなど、二足どころか三足も四足もの草鞋(わらじ)を履くパワフルな女性。

白山市に移住を考えたきっかけは?他にも候補地はありましたか?

主人がもともと山好きで、結婚前から山で自給自足の生活をしたいと言っていました。2人の商売と生活の拠点となる静かな場所を探す中で、どうせなら山の自然が豊かな白山の麓がいいということになって、白山ろくに来ることになりました。

ただ当初は、能登島に住むつもりでいたんです。能登島にも山はありますし私が大好きな海もあります。のどかで静かで人口も少ないので、穏やかでお金や人にしばられない生活が送れそうだと考えていました。かなり具体的に話も進めていたんですよ。

ところが急遽、以前から気になっていた河内町下折にあるログハウスを貸していただけることになって…。主人の方は最初から山に来たがっていましたし、何より下折の家の場所も建物もすごく気に入っていたので、結局こっちに来ることになりました。

また、何といっても美味しい「白山ろくの水」も決め手となりました。

写真:「はじまりの村」外観
自然体験施設「はじまりの村」
写真:「ハンターベースジャパン」外観
獣肉解体処理施設「ハンターベースジャパン」

以前の暮らしとのギャップや不安はありませんでしたか?

不安はとくになかったです。食べるものに関しては、畑で採れる野菜や、主人が猟に出て捕ってくるイノシシのお肉なんかで、ある程度は自給自足できましたし、あとは生活していく上でどうしても必要な税金や保険などを賄える程度の収入を得られればいいかなと思っていました。幸いにも、もともと金沢でやっていた革工房をこちらに移した後も、HPで見たというお客様が各地から来てくださったので、収入面でも困りませんでした。

ただ、あえてギャップと言うなら、交通の便が良くないことでしょうか。私自身は車で金沢でもどこへでも行けますし、運転も苦にはならないので問題ではありません。ただ地域として考えると、やはり交通の便が良くないのはハンデだと思います。

それを改善するためには、やはり人が集まらないとダメ。そのためには、雇用の場が必要だと思っています。

なので、このカフェや隣の革工房では白山ろくに住む大学生や主婦の方に働いてもらっています。偉そうですけど、私はここで雇用の場を創出しているつもりです(笑)。春には、新しく平野部の松任地域からも新卒の男子を採用予定なんですよ。白山ろくで育った人の中には、ここには何もないと言って外に出て行ってしまう人も多いですけど、白山ろくにも働く場所や楽しめる場所があるということを知っていただいて、どんどん移り住んでほしいと思っています。

写真:お客さんと長田さん
お客さんとも、ジビエや革細工の話で盛り上がります

地域へはすぐに溶け込めましたか?

正直、最初の1年間は地域の方とほとんど触れ合うことがありませんでした。

カメムシの洗礼は受けましたけど(笑)。周りの人からも、「こんな山奥で商売ができるわけがない。どうせ出ていくだろう」と思われていましたしね。当時の私たちは、近所づきあいをしたいと思って移住してきたのではなく、人里から離れたところで夫婦2人で静かに暮らしたいと思って来たわけなので、ほとんど引きこもり状態で本当にのんびり過ごしました。で、1年経ったころに、主人が初めての猟に1人で出たところ、見かねた地元の人たちから、そんな危なっかしいことをしていたらダメだと言われ…結果、先輩猟師さんたちと一緒に猟に出るようになり、そこから近所づきあい、地域づきあいが始まりました。

どんな活動をしていますか?

こちらへ来て2年目、今度は私が白山商工会の門を叩きました。そうしたら、当時、下折でやっていたお店に人がどんどん集まるようになって…、メニューはカレーパンとコーヒーだけだったんですけどね(笑)。そこで、メニューをもっと増やそうかなと思ったきっかけが「ジビエ」でした。主人が捕ってきたイノシシの肉を当初は自分たちだけで食べていたんですけど、こんなに美味しいものを自分たちだけで食べるのは勿体ない、他の人たちにも味わってもらいたいと思って、ジビエを使ったカレーなどを作るようになりました。

また当時、白山商工会の女性部の方々がとても精力的で、皆さんと一緒にさまざまな活動に参加しているうちに、私自身にも「白山ろくをもっと盛り上げたい、ジビエを通じて活性化させたい」という欲が出てきて…市内外のさまざまなイベントに出店してジビエを提供したり、テレビをはじめとするメディアにも積極的に出させてもらうようになりました。

その後、自分でも狩猟免許を取ったところ、他にも猟に出たいと思っている女性がたくさんいることがわかったんです。でも実際、女性が狩りに出るのはまだまだハードルが高かったので、それならば自分たちで何とかしようと女性ハンターの会を立ち上げたんです。でも、ほどなく私自身が妊娠したことがわかりました。白山ろくに来て毎日、白山ろくの水を飲んで、ジビエを食べるようになったおかげで体質改善されたことが良かったんでしょうね。

でも、ハンターとしての活動はお預けになりました(笑)。出産から1年ほどしてようやく「狩女の会」をスタートさせることができました。

写真:ジビエカレー
猪肉が入ったジビエカレー

お休みの日の過ごし方は?

カフェがお休みの日は、たまった用事を片付けたり、出張革細工教室に出かけたりすることが多いです。でも、本当にお休み(笑)の日には、猟に出るか、猟に必要なものを見に行ったりしています。以前は海釣りに行くことが多かったんですけど、今は猟に関わることの方が楽しいんですよ。

写真:革細工工房
機能的にレイアウトされた革細工の工房

写真:イシカで作られた製品1

写真:イシカで作られた製品2


長田さんが立ち上げられた「isica(イシカ。猪鹿×いしかわ)」は、狩猟や害獣駆除で獲れた猪や鹿などの皮を使った革細工製品ブランドです。
2016年には「いしかわエコデザイン賞」を受賞されました!

今後の目標について教えてください。

職業猟師として生計を立てられるしくみを作りたいと思っています。

そのためには、先日完成したばかりの獣肉解体処理施設「ハンターベースジャパン」をどんどん稼働させて販路を広げ、ジビエを一般家庭でも気軽に消費してもらえるようにしたいですね。そうすれば人を雇用することができるようになり、さらに解体数が増えて、農作物の被害も減らせるし…と、好循環につながると考えています。

また、ここ最近のジビエブームで狩猟が収入(商売)になると思う人が増えたと思うんですけど、免許を取っただけの経験のないハンターが山に入るのはとても危険です。ですからハンターベースジャパンは、そういう人たちに、山でのルールや危険について学んでもらえる場にもしていきたいと考えています。そうして狩猟文化を継承しながら、白山ろく地域を活性化するのが今の目標です。

写真:カフェ前の長田さん

(取材日:2016年12月19日)

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