尾口のでくまわし

ページ番号1002283  更新日 2024年2月2日

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写真:東二口「出世景清」
東二口「出世景清」
写真:深瀬「熊井太郎孝行之巻」
深瀬「熊井太郎孝行之巻」

国指定重要無形民俗文化財
尾口のでくまわし(おぐちのでくまわし)

〔種別1〕民俗芸能
〔種別2〕舞台芸・渡来芸
〔所在地〕白山市
〔指定日〕昭和52年5月17日指定
〔保護団体〕

尾口のでくまわしとは、白山麓の旧尾口村の深瀬と東二口の2集落で、それぞれ伝承されてきた人形芝居です。正月時期の娯楽行事として、集落の人々が民家や道場に集まり演じられてきました。腰幕を張った内側を舞台とし、素朴なでく(人形)を操る一人遣いで、義太夫節以前の古浄瑠璃(曲節)に合わせてまわす(あやつる)ところに特徴があります。


深瀬に伝わる人形芝居は「でくまわし」と呼ばれ、その起源は今から350年前、同地を訪れた興行者が借金の代償として人形を置いていき、技術を伝授されたのが始まりと伝えられています。でくは木製のかしらに十字に組んだ木の棒を差し込み、衣装を着せた簡素なもので、まわし手は裾から両手を突っ込み、力強い足踏みででくを操ります。太夫と呼ばれる語り手が、伴奏なしで独特の節回しで物語を紡ぎます。手取川ダムの建設にともない、昭和52年(1977)から移転先の旧鶴来町深瀬新町(現白山市深瀬新町)で継承され今日に至っています。上演可能な演目は「熊井太郎孝行之巻」など6演目です。


東二口に伝わる人形芝居は「文弥人形浄瑠璃」「でくの舞い」と呼ばれ、その起源は今から350年前、同地の若者が京都・大阪に赴き、習い覚えて持ち帰ったものと伝えられています。東二口のでくは、うなづく動作ができるかしらがあり、両手も取り付けられていますが、裾から両手を突っ込むのは深瀬と共通しています。文弥節の流れをくむと言われている語り口、三味線、舞う者の足踏みの音、そして「時忘れ、まま(飯)よりうまい、でくの舞い」に代表される舞い手と人形が一体になる様は、見る人に躍動感とともに独特の哀愁を感じさせます。上演可能な演目は「出世景清」など6演目です。

現在では、各保存会により毎年2月中旬に上演されています。

令和6年の自主公演予定

以下の内部リンク先をご覧ください。
※時節柄、観覧の際は新型コロナウィルスやインフルエンザ感染予防対策にご協力願います。

浄瑠璃本の解説教材

上演されている演目(浄瑠璃本)を活字化して、用語解説と現代語訳をつけました。参照して鑑賞いただくと、いっそうでくまわしが楽しめます。

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