白山市白峰伝統的建造物群保存地区

ページ番号1002271  更新日 2022年9月26日

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写真:白峰伝統的建造物群保存地区

重要伝統的建造物群保存地区
国選定年月日 平成24年7月9日(文部科学省告示第110号)
名称 白山市白峰伝統的建造物群保存地区
所在地 石川県白山市
区域 白山市白峰イ、ロ及びハの各一部
面積 約10.7ヘクタール
種別

山村・養蚕集落

選定基準 (三)伝統的建造物群及びその周囲の環境が地域的特色を顕著に示しているもの
選定理由 下記のとおり

 白山市は石川県の南東部に位置し、市域には白山を水源とする手取川が縦断する。白山北西麓は旧白峰村にあたり、谷部に集落が点在する。白峰地区は旧白峰村の中心となる集落で、白山の西を流れる手取川沿いに展開する。寒暖の差が激しく、冬期の積雪は2メートルを越える厳しい自然環境にある。白峰地区はかつて牛首と称し、その成立は不詳であるが、史料上は16世紀には成立していたことが確認できる。この地方の主たる産業は、養蚕、製炭および焼畑による畑作である。養蚕の始まりは古く、少なくとも16世紀半ばまでさかのぼると考えられる。
 保存地区は、東西約230メートル、南北約960メートル、面積約10.7ヘクタールの範囲である。集落は、手取川西岸の細長い河岸段丘上に形成される。敷地が限られていたため、主屋が通りに面して建ち並ぶ特徴ある街路景観を持つ。地区中央部には、社寺および大家が居を構え、これらを囲む石垣が連なり、特徴ある景観を形成する。
 主屋は、二階建もしくは三階建とする。上層階を養蚕の場とするために、江戸時代からすでに多層階の主屋が普及していた。屋根は切妻造で、年代の古いものは、下屋や軒庇を設けないため、土蔵のようであることが特徴である。二階以上では、柱を半間ごとに立てるために、窓が半間幅の縦長の形状となり、二階には薪の搬入口として使用されたセドと呼ばれる開口部を設ける。また、雪下ろしの作業のために屋根にあがる大はしごが常設されており、特徴的である。さらに外壁は、下地にナルと呼ばれる直径2センチメートルから3センチメートルの木の枝を使用し、非常に厚い。これら特徴は、いずれも豪雪に対応したものであり、気候風土に即した建築の特徴を良く示している。
 白山市白峰伝統的建造物群保存地区は、山間部の狭隘な敷地に形成された特色ある集落構成をもち、豪雪という気候風土や養蚕という生業に即して発展成立した地方色豊かな伝統的建造物群がよく残り、厳しい自然環境にある山村集落の歴史的風致を良く残し、我が国にとって価値が高い。

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