世界遺産への提案
これまでの取り組み
平成18年11月29日
- 石川県、福井県、岐阜県、白山市、勝山市、郡上市の3県3市によって、世界遺産暫定一覧表記載候補提案書「霊峰白山と山麓の文化的景観」を文化庁に共同提案しました。
平成19年1月23日
- 文化審議会文化財分科会世界文化遺産特別委員会より、世界遺産暫定一覧表に追加記載することが適当とされた文化資産が公表されましたが、「霊峰白山と山麓の文化的景観」は、課題を踏まえて、主題及び構成について引き続き検討していくことが必要な「継続審議」案件とされました。
再提案までの取り組み
- 世界文化遺産特別委員会より示された諸課題を解決し、再提案の内容の充実を図るため、学識経験者による専門部会を開催したほか、関係自治体による協議を重ねました。
平成19年12月20日
- 平成18年度提案自治体のほか、小松市(石川県)、大野市(福井県)、高山市・白川村(岐阜県)が加わり、3県6市1村として、再提案書「霊峰白山と山麓の文化的景観−自然・生業・信仰−」を文化庁に共同提案しました。
- 共同提案自治体:石川県・福井県・岐阜県・白山市・小松市・勝山市・大野市・郡上市・高山市・白川村(3県6市1村)
再提案書提出の結果
- 平成20年9月26日付け文化庁の発表により、「世界遺産暫定一覧表(暫定リスト)」への追加記載が適当とされず、現時点においては、世界遺産としての顕著な普遍的価値を有する可能性が高いとまでは評価されなかったため、「世界遺産暫定一覧表(暫定リスト)候補の文化資産」のカテゴリー2として整理されました。
世界遺産について
世界遺産とは
- 昭和47年(1972)第17回ユネスコ総会において採択された「世界遺産条約」に基づくもので、令和3年(2021)7月現在、194か国が締結しています。日本も平成4年(1992)にこの条約を締結しました。その目的は、文化遺産及び自然遺産を人類全体の遺産として損傷、破壊等の脅威から保護し、保存することが重要であると考え、国際的な協力及び援助の体制を確立することにあります。世界遺産は各国からの推薦を受け、21か国で構成される「世界遺産委員会」の審査を経て「世界遺産一覧表」に記載されることで登録となります。
- 世界遺産には次の3種類があり、有形の不動産が対象となっています。
- 文化遺産 顕著な普遍的価値を有する記念物、建造物群、遺跡、文化的景観など
- 自然遺産 顕著な普遍的価値を有する地形や地質、生態系、景観、絶滅のおそれのある動植物の生息・生息地などを含む地域
- 複合遺産 文化遺産と自然遺産の両方の価値を兼ね備えている遺産
世界遺産の登録状況
日本の世界遺産一覧(25件)
- 文化遺産(20件)
- 法隆寺地域の仏教建造物(奈良県:平成5年)
- 姫路城(兵庫県:平成5年)
- 古都京都の文化財(京都府、滋賀県:平成6年)
- 白川郷・五箇山の合掌造り集落(岐阜県、富山県:平成7年)
- 原爆ドーム(広島県:平成8年)
- 厳島神社(広島県:平成8年)
- 古都奈良の文化財(奈良県:平成10年)
- 日光の社寺(栃木県:平成11年)
- 琉球王国のグスク及び関連遺産群(沖縄県:平成12年)
- 紀伊山地の霊場と参詣道(三重県、奈良県、和歌山県:平成16年)
- 石見銀山とその文化的景観(島根県:平成19年)
- 平泉ー仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群ー(岩手県:平成23年)
- 富士山ー信仰の対象と芸術の源泉ー(山梨県、静岡県:平成25年)
- 富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬県:平成26年)
- 明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、山口県、岩手県、静岡県:平成27年)
- ル・コルビュジエの建築作品ー近代建築運動への顕著な貢献ー(東京都 ※フランス、ドイツ、スイス、ベルギー、アルゼンチン、インド:平成28年)
- 「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群(福岡県:平成29年)
- 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(長崎県、熊本県:平成30年)
- 百舌鳥・古市古墳群ー古代日本の墳墓群ー(大阪府:令和元年)
- 北海道・北東北の縄文遺跡群(北海道・青森県・岩手県・秋田県:令和3年)
- 自然遺産(5件)
- 屋久島(鹿児島県:平成5年)
- 白神山地(青森県、秋田県:平成5年)
- 知床(北海道:平成17年)
- 小笠原諸島(東京都:平成23年)
- 奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島(鹿児島県、沖縄県:令和3年)
世界の世界遺産 1,154件(文化遺産897件、自然遺産218件、複合遺産39件)
(令和3年7月現在)
世界遺産について
世界遺産への登録手順
- 各国は、世界遺産一覧表への記載推薦の候補を記載した「暫定一覧表(暫定リスト)」を、ユネスコ(本部:パリ)に提出します。
- 各国は、「暫定一覧表(暫定リスト)」の記載物件のうち、「世界遺産一覧表」に記載する準備が整ったものを「世界遺産委員会」へ推薦します。
- 「世界遺産委員会」が、「世界遺産一覧表」への記載(登録)の可否を決定します。
日本の暫定一覧表(暫定リスト)記載資産(5件)
- 文化遺産(5件)
- 古都鎌倉の寺院・自社ほか(神奈川県:平成4年)
- 彦根城(滋賀県:平成4年)
- 飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群(奈良県:平成19年)
- 金を中心とする佐渡鉱山の遺産群(申請中:新潟県:平成22年)
- 平泉ー仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群ー(拡張:岩手県:平成24年)
- 自然遺産(0件)
世界遺産暫定一覧表(暫定リスト)候補の文化資産(30件)
- カテゴリー1(13件)
日本の世界遺産暫定一覧表には未だ見られない分野の資産であり、顕著な普遍的価値を証明し得る可能性について検討すべきものと認められますが、主題・資産構成・保存管理等を十全なものとしていくためには、なお相当な作業が見込まれるため、世界遺産暫定一覧表記載には至らないと評価されたものです。
- カテゴリー2(17件)
日本の歴史や文化を表す一群の文化資産としては、高い価値を有するものではありますが、今回の提案内容を基に世界遺産を目指す限りにおいては、現在のイコモスや世界遺産委員会の審査傾向の下では、顕著な普遍的価値を証明することが難しいと考えられるため、当面は、文化財の適切な保存・活用の視点を踏まえつつ、まちづくりや地域づくりに総合的に活かしていくための取組を進めることが望ましいと考えられたものです。
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