ばくえき禁止高札

白山市指定有形文化財　歴史資料
ばくえき禁止高札（ばくえききんしこうさつ）

〔所在地〕白山市鶴来朝日町81番地　鶴来収蔵庫
〔所有者〕白山市
〔員数〕1点
〔形態材質〕松板墨書
〔年代〕文政4年（1821）
〔指定日〕昭和63年3月12日

江戸時代の鶴来は、金沢・能美郡北部・白山麓などの物資と人が盛んに往来する在郷町としてにぎわっていました。その中心部である本町通りには、高札場が設けられ、幕府や加賀藩からの法令が書かれた高札を掲出し、民衆に周知徹底が図られていました。この高札は、当時藩内で流行していた「ばくえき（賭博）」を禁止する旨が、加州御郡奉行名で通達されています。
翻刻文は以下の通りです。

はくゑきの義者御停止ニ付、前々厳重のせんさく有之候処、近年所よりみつみつはくゑきいたし候者有之体、甚不埒之至ニ候
依而村役人・長百姓共、村中之義、厳重せんさくいたし、はくゑきいたし候者、早速断出可申候
外より相あらハる分におゐてハ、村役人急度可為越度候、村中百姓・頭振・妻子まても於断出者、ほうひとらせ可申候
若はくゑき仲間之者たり共、於断出者、其罪令用捨ほうひとらせ可申候
右之趣村々末々迄不相洩様、急度可申渡置者也

文政四年十一月日　御郡奉行