神号「南無拝師明神」
白山市指定有形文化財 歴史資料
神号「南無拝師明神」(しんごう なむはやしみょうじん)
〔所在地〕白山市菅波町1番地 正八幡神社
〔所有者〕正八幡神社
〔員数〕1幅
〔形態材質〕紙本墨書 竪福
〔本紙寸法〕縦32cm、横11cm
〔指定日〕平成2年3月1日
この神号は、昭和60年に行われた筆跡鑑定により本願寺第8世蓮如の文明年間の直筆とされています。地域の伝承によれば、文明3年(1471)夏の頃、蓮如が北陸地方に巡錫の途中、菅波村の正八幡神社に宿泊した礼に、「南無拝師明神」の神号を書いて同社に奉納したといわれています。「拝師(はやし)」は『和名類聚抄』にみえる加賀国石川郡八郷の一つ「拝師郷」に由来するものと考えられ、その郷域は現在の野々市市上林町・中林町・下林町付近に比定されていますが、地域伝承を信じるならば、約3km西方に位置する菅波町においても古代古郷名である「拝師」の文字を冠する神を祀っていたこととなり、古代から中世にかけての郷域の推移を考えるうえで貴重な資料といえます。
また、この時期はのちの加賀一向一揆の萌芽期ともいえ、真宗門徒が既存権力や他宗派との対立を顕在化させてきた頃にあたります。「神や菩薩を軽んずるな」「他宗や他法を批判するな」「守護地頭を粗略にするな」など、門徒に対しこの時期の御文で蓮如が度々諭した内容を裏付ける資料としても貴重です。
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