かんこ踊り
石川県指定無形民俗文化財
〔所在地〕白山市白峰
〔指定日〕昭和35年5月27日
白山麓の白峰地区に伝わる古い踊り。曲調は荘厳、白山の気高さを感じさせるものです。その起源については、養老元年(717年)6月18日、泰澄大師の白山開山を迎えにいった地元の人々が、彼の帰還をよろこんで、カンコ(蚊遣火)をふり踊りまわったからという伝承が残っています。名称の由来については諸説ありますが、カンコとよばれる羯鼓(かっこ)ふうの太鼓に合わせて踊るからという説が現在では有力と考えられます。
もとは白山登山口の市ノ瀬地区を中心に伝承され、白山開山の日をはじめ節供・盆・祭りなどに歌い踊られたものが、白峰地区全域に広まったと言われています。
踊りの構成は、カンコ打ち2人、歌い手1〜2人、踊り手男女3人くらいが最少限度の一組です。踊り方には庭踊り・座敷踊り・変装踊りなどがあり、庭踊りは盆や祭りに、座敷踊りは祝宴などに踊られます。服装は、野良着や浴衣姿で、右手に手ぬぐいを持って踊ります。大正時代中頃から始まった変装踊りは、神主・巫女(みこ)の衣装を着用するのが特徴で、現在はかんこおどり保存会によって踊られています。
踊りの輪にカンコ打ちが加わり、「河内(こうち・市ノ瀬のこと)の奥は朝寒いとこじゃ 御前の風を吹きおろす」といった美しい歌詞、かん高いカンコの響き、「もうたりもうたりもうたりな」の囃子詞(はやしことば)が相まって、観衆を魅了します。毎年7月の白山まつりで披露されます。
歌詞
- 河内の奥は朝寒いとこじゃ 御前の風を吹きおろす
(返し)ア 御前の風を 御前の風を 御前の風を吹きおろす
(ハヤシ)ア もうたり もうたり もうたりな - 河内の奥に煙が見える いね(母親)や出て見や霞か霧か 御前の山が焼けるのか
(返し)ア お山の焼けの煙とあらば のの(祖父)が手を引け んなぼ(一番末の男児)をおぶせ(背に負え)
そしておんじ(山のかげ)のうら山へ
(ハヤシ)ア もうたり もうたり もうたりな - 加賀の白山白妙なれど 雪は降るまい六月は
(返し)ア 雪は降るまい文月葉月 唄うてもうてお山へ登りや 雪の間に間に花が待つ
(ハヤシ)ア もうたり もうたり もうたりな
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音声記録 (mp3 1.0MB)
平成24年10月14日白峰林西寺にて採録
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