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化石壁産出新種化石について_07

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部署名: 文化財保護課電話番号: 076-274-9579FAX番号: 076-274-1665E-mail: bunkazai@city.hakusan.lg.jp
 
」」」桑島化石壁産出の貝類化石に学名がつきました」」」
20101231日発行の日本古生物学会誌「Paleontological Research」第14巻4号に論文が掲載され、Zaptychius kuwajimaensis (ザプティチウス クワジマエンシス)、Aplexa kasekikabe (アプレクサ カセキカベ)、Tetoripupa costata (テトリプパ コスタータ)と3種類の学名がつきました。
 


学名を担うタイプ標本
ザプティチウス クワジマエンシス
 
*スケールバーが1mmを表す
 

学名:Zaptychius kuwajimaensis
名前の構成:属名(Zaptychius属)+新種名(kuwajimaensis)

意味「桑島のひだを多くもつもの」

【属名】「Za-」(ザ)は「強調の接頭語」、「ptycho-」(プチコ)は「ひだがある状態」、「-ius」(ウス)は「〜をもつものを意味する接尾語」。
「Zaptychius」(ザプティチウス)で「多くのひだをもつもの」になり、貝殻の縦肋が多いという特徴を表している。
【種小名】「kuwajima」(クワジマ)は「桑島」、「ensis」(エンシス)は「地名の接尾辞」。





 
学名を担うタイプ標本
アプレクサ カセキカベ
 
*スケールバーが1mmを表す


 
 

学名:Aplexa kasekikabe
名前の構成:属名(Aplexa属)+新種名(kasekikabe)

意味「化石壁の網状でないもの」

【属名】「A-」(ア)は「否定の接頭語」、「plex-」(プレックス)は「網状の」、「- a」(ア)は「接尾語」。Aplexa(アプレクサ)で「網状でないもの」になり、サカマキガイ類に特有な外套膜の網状模様がない、または不鮮明であることを表している。
【種小名】「kasekikabe」(カセキカベ)は「桑島化石壁」より。





学名を担うタイプ標本
テトリプパ コスタータ
 
*スケールバーが1mmを表す

 

学名:Tetoripupa costata
名前の構成:新属名(Tetoripupa属)+新種名(costata)

意味「肋のある手取のサナギ」

【属名】「Tetori」(テトリ)は「手取(てとり)層群」、「pupa」(プパ)は「サナギ」(現生のサナギガイ類の属名の接尾語として多く用いられている)。
【種小名】「costata」(コスタータ)は「肋のある」の意味。


<発見からの経緯>

今回新種として確認された3種類の巻貝化石は、1997年から始まった桑島化石壁を貫くライントンネルの掘削工事の際に、掘り出された岩塊より産出しました。その後の研究で、これらが有肺類巻貝の新種(一つは新属)であることが判明し、新種を提唱する論文が2010年12月31日発行の日本古生物学会の「Paleontological Research」に掲載され、3種類の新種の学名“ザプティチウス・クワジマエンシス”“アプレクサ・カセキカベ”“テトリプパ・コスタータ”が国際的に公表されました。
<有肺類巻貝>

軟体動物の巻貝類の中で、鰓が退化し、外套膜が二次的に鰓を形成したり、肺の役割を果たしているグループ。大部分の有肺類は、陸域に適応している。淡水ではモノアラガイ類やサカマキガイ類など、陸上ではカタツムリやナメクジの仲間が代表的な有肺類巻貝である。
<ザプティチウス・クワジマエンシスについて>

Zaptychius属は、Walcottにより1883年に設立された属名で、北米ネバダ州の前期白亜紀の地層から発見された化石を元にしています。その後、アメリカの後期ジュラ紀から後期白亜紀の地層、および中国の前期白亜紀の地層から発見されています。Zaptychius属は化石のみで確認されている絶滅属で、現生オカミミガイ類に近いグループとされています。ザプティチウス・クワジマエンシスは、中国の熱河層及び同時代の地層から産出する種類と似た特徴を持っており、近い種類と考えられます。水の流れが淀んだ、湖沼や河川の浅瀬に生息していたと考えられます。
<アプレクサ・カセキカベについて>

Aplexa属は、1820年、Flemingにより、現生のサカマキガイ類に設けられた属です。化石のサカマキガイ類は、後期ジュラ紀以降の地層から知られており、前期白亜紀までには汎世界的に分布を広げました。アプレクサ・カセキカベは、螺塔が高く、巻き数がとても多いことが特徴です。中国の熱河層と同時代の地層からも、よく似たAplexa類が報告されています。水の流れが淀んだ、湖沼や河川の浅瀬に生息していたと考えられます。
<テトリプパ・コスタータについて>

サナギガイ類は、大きさが数ミリサイズの微小貝です。現生の陸生有肺類は汎世界的に分布しますが、これまで前期白亜紀にはほとんど化石記録がありませんでした。テトリプパ・コスタータは陸生有肺類のサナギガイ類としては、レバノンの約1億3000万年前の琥珀中から発見された化石に次いで、世界で2例目の発見です。そして、新種として発表されたサナギガイ類化石では、世界最古のものです。本種は水中では生きられず、湖沼や河川のほとりの湿地に生息していたと考えられます。
ちなみに、カタツムリとして知られる大型の陸生有肺類巻貝は、白亜紀後期になると世界各地から化石が発見されており、この仲間の多様化が白亜紀前期を通じておこったことが示唆されます。
 
 
問い合わせ
 
 
白峰化石調査センター(白山恐竜パーク白峰内) 
〒920-2502 石川県白山市桑島4-99-1
TEL:076-259-2724 FAX:076-259-2335
E-mail:
h-kaseki@city.hakusan.lg.jp
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